就農までの流れ

①自分が就農したい場所の役所の農政課、もしくは就農サポートセンターに相談。

  • この時に自分が何を育てたいのかある程度決めておく。畜産、野菜、果樹などからさらに細かく。野菜なら、トマト。というように。
  • スムーズに行くためには、自分が育てたい農産物がその土地の特産品や力を入れている農産物になっている地域に行くこと。

②研修先を見つける。

  • 相談に行くと経験を問われます。全くの初心者の場合、その年で独立就農はほぼ無理です。研修や勉強しに行ってくださいとほとんど場合言われると思います。
  • 自分が育てたい農産物の農家さん、農業学校など1~2年研修を受け、改めて相談しに行きます。

③就農準備

  • 研修を受けながら、役所の農政課に行き、少しずつ準備を始めます。
  • 土地、機械、施設、資金など、どうやって確保するか、相談します。
    • 土地はこだわりが特にない場合、農政課の人が探してくれます。もちろんこちらの条件も伝えておきます。分からない場合は研修先に相談して判断します。初めての場合、賃貸がいいと思います。
    • 機械ですが、育てる農産物によっては、1000万以上するものもあり、自己資金で購入することは無理に等しいです。今ネットなどで中古を買うことが出来ますが、完全自己責任です。なんだかんだ修理して、新品並みの費用がかかる場合もあることも覚悟した方がいいです。
      私は資金が全くないので、ほぼすべて中古で揃えています。
    • 施設も建てるとなると数千万する建物から数十万で建つハウスなど、農産物によって変わります。露地の野菜などは必要ないでしょう。ただ、農具や肥料を入れておく小屋などがない場合、一つは用意した方がいいです。毎回持ち込むのが大変です。効率も悪いです。
    • 資金は、設備投資用、運転資金用、二つに分かれます。自己資金がある程度ある場合はいいのですが、自己資金がない場合、金融機関に借りることとなります。
    • 給付金の制度を利用する場合、日本政策金融公庫さんから、無利子、無担保、無保証で借りることが出来ます。※場合によって条件が変わる時もあります。詳細はこちら

④就農計画書づくり

  • ある程度話し合いをしたら、計画書の作成に入ります。ここからが本番です。
  • 様々な記入項目がありますが、その辺は後ででもいいです。一番苦労するのが、収支計画です。基本的には5年の計画で徐々に所得が上がっていくような計画を立てていきます。
    • 計画にはリアリティを求められますので、理想の数値ではなく、地域の指標をもとに作成していきます。
    • エクセルで収支計画を作っていくのですが、エクセルをやったことない人はちょっとつらいかもしれません。これを機に覚えたほうがいいです。今後も使えます。
    • 日本政策金融公庫さんから借りる場合は早い段階で、お話しておいた方がいいです。収支計画を作っていく段階で話しておけば、後々スムーズに事が運びます。少し時間がかかるので、スタート時にかかる費用は自己資金で対応するしかないです。気をつけなければいけないことが、1年目の決算時、収支計画と決算があまりにも離れている場合次年度以降借りれなくなる恐れがあります。
    • 給付金もすぐに貰えないので、それをあてにした計画だとまずいです。もらってラッキー的感覚で作っていった方がいいでしょう。
    • 分からないことがあったら、農政課の人、新規就農サポートセンター(各地域にあると思います)に相談します。
    • 5年後に所得が200万を超えるような計画にします。2年目の決算が終わった段階で中間審査が入ります。収支計画と実際の決算があまりにかけ離れている(マイナスが多い)とそこで打ち切りになります。
    • 気をつけなければいけないことは、計画中の段階で主要施設や機械を購入しないこと。買ってしまうとその日から就農スタートのカウントが始まります。実際は就農してないのに、カウントは始まってしまうので、その分損することになります。給付金を貰える金額が少なくなります。

⑤就農開始

  • 研修が終わったら、開業するタイミングで、税務署に開業届、青色申告承認申請書、役所に個人事業開始申告書をそれぞれ提出します。
  • 就農したからといって、すぐに認定新規就農者になるわけではりません。収支計画書をもとに、審査会が開かれます。審査員は指導農業士、育成センター、地域振興局等から人が集まり、審査します。就農者が計画書を説明します。プレゼンをするといったものでしょうか。内容について、質問されることがある場合があります。それに答えられるように、どういう根拠で作られたものなのか、把握していなければなりません。よほどのことがない限り通ると思います。そのために長い時間をかけて、計画書を作っていきます。
  • 審査が通ると、認定新規就農者の認定を受けることが出来ます。
  • 日本政策金融公庫さんから借りる場合は、認定を受けて話が進んでいきます。認定を受ける前から始めていきたい人は自己資金でやっていくしかありません。銀行さんから借りることが出来ますが、時間はかかると思います。日本政策金融公庫さんは給付金がもらえるタイミング当たりに実際にお金が手に入ると思った方がいいです。
  • 給付金は認定を受けてから1ヶ月後くらいに貰えます。

⑥ひたすら働く

  • 5年経過したからといって安心してはいけません。10年の長いスパンで見られます。5年後も同じような所得、もしくはそれ以上の所得を上げてないといけません。あまりにもひどい場合は、給付金を返さなくてはいけなくなります。


a:1294 t:1 y:0